現場監督の仕事が「きつい」と言われるのはなぜ? よくある悩みと解決策

 現場監督は、施工管理や安全確認、作業員のフォローなど、幅広い業務を担当します。  体力・精神ともに負担が大きく、なかには「仕事がきつい」という声も多く聞かれます。  現場監督への過度な業務負担は、離職を招きかねないほか、健康面のリスクも懸念されます。貴重な人材を守り、働きやすい環境を整えるためには、現場監督の業務フローを見直す必要があるといえるでしょう。  本記事では、現場監督によくある悩みと解決策について解説します。

目次

1.現場監督によくある悩みとは

 1.1.労働時間の長さ

 1.2.IT化の遅れ

 1.3.事務作業の多さ

2.現場監督の負担を軽減するための3つの解決策

 2.1.働き方改革による長時間労働の是正

  2.1.1.週休2日制の導入

  2.1.2.適正な工期設定

 2.2.国土交通省による“i-Construction”でIT化を促進

 2.3.デジタルツール・サービス活用で業務効率化

 2.4.現場写真業務から解放! 『カエレル』で業務効率化を!

3.まとめ



現場監督によくある悩みとは

 現場監督が抱える代表的な悩みとして、以下の3つが挙げられます。

  • 労働時間の長さ

  • IT化の遅れ

  • 事務作業の多さ

 これらの悩みについて詳しく見てみましょう。


労働時間の長さ

 建設業は長時間労働が常態化しており、休日数も少ない業界といわれています。  国土交通省の資料『建設業における働き方改革』によると、2016年度の建設業の年間出勤日数は251日。調査産業全体の222日と比較して約1か月程度多いという現状です。  また、所定内労働時間も他産業と比べて長くなっています。国土交通省の資料『建設業及び建設工事従事者の現状』によると、所定内労働時間は1,918時間。他産業の平均1,609時間とくらべて約300時間長いという結果に。  所定内労働時間が長い要因には、建設業では週休2日制度がすすんでいないことが挙げられます。建設業は休日が少ない傾向にあり、建設工事全体で週休2日を実施できているのは5.7%。約65%が4週4休以下で就業している状況です。  長時間労働や休日不足は心身ともに負担となるほか、プライベートな時間を確保できず、ストレスが溜まりやすくなります。


出典:国土交通省「建設業における働き方改革」「建設業及び建設工事従事者の現状』」


IT化の遅れ

 IT技術の発展により、さまざまな分野でIT化がすすみ、働き方や業務フローが変わりつつあります。しかし、建設業界ではIT化に対応できる設備や環境が整備されておらず、導入に足踏みしているケースも多いです。  IT化が遅れる要因の一つとして、導入コストの高さが考えられます。建設業界では大半が中小・雫細企業となっており、IT化に必要な投資が困難というケースもあるでしょう。  また、建設業では縦に仕事が流れていく重層下請構造です。自社だけの判断で業務フローを変更しにくいという点もIT化が遅れる要因となっています。  現場監督への業務負担を軽減するためにも、IT化の遅れは大きな課題といえるでしょう。


事務作業の多さ

 現場監督は、工程管理・原価管理・品質管理・安全管理が主な業務です。  そしてこれらの管理業務を円滑かつ適切に行うためには、書類作成や写真整理といった事務作業が発生します。工程管理一つをとっても、施工計画書や申請書の作成から、工程表の調整、報告書の作成など多岐にわたります。  日中は現場での監督業務や工事写真の撮影などがあるため、現場作業を終えてから事務作業に着手することも少なくありません。繁忙期には、さらに業務量が増えるため、休日出勤や残業が発生するケースもあります。


現場監督の負担を軽減するための3つの解決策

 労働時間の長さ、IT化の遅れ、事務作業の多さといった問題は、土木の現場監督だけでなく建設業界全体の問題です。  この現状は国も深刻な問題として受け止めており、働き方改革の推進やi-Construction(アイ・コンストラクション)の促進といった対策を講じています。


1.働き方改革による長時間労働の是正

 2019年4月から働き方改革関連法が施行されました。これにより、多くの業種で時間外労働の上限が規制されたのは記憶に新しいところです。建設業における時間外労働の上限規制は、2024年4月からとなっており、適用開始に向け、業界全体の環境整備が必要とされています。  建設業が環境を整備して働き方改革を加速させるために、国土交通省では『働き方改革加速化プログラム』を策定しています。  このプログラムでは、週休2日制の導入や、適正な工期設定の推進などが盛り込まれており、企業単位での長時間労働対策を後押ししています。


週休2日制の導入

 公共工事では、週休2日制といった長時間労働の是正に対する取り組みがすでに始まっています。また、工事成績評定にも週休2日制の取り組みが考査項目として加わりました。  週休2日制を導入する際に発生する共通仮設費、現場管理費等の補正係数が見直され、労務費等の補正が新設。必要経費として計上することが可能になっています。


適正な工期設定

 発注者の短納期要請や顧客の要求に応えようとした結果、長時間労働になってしまうというケースも多いです。そのため、適正な工期の設定は長時間労働を是正するために重要といえます。  受注者である企業側には、長時間労働を行わせることがないよう、発注者と事前に条件などを明確にすること、そして発注者側には、ガイドラインをもとに適正な工期を設定することが求められています。


出典:国土交通省「「建設業働き方改革加速化プログラム」を策定~官民一体となって建設業の働き方改革を加速~」 こちらの記事もご参照ください。

『建設業界の働き方改革を解説』


2.国土交通省による“i-Construction”でIT化を促進

 長時間労働の是正、休日の増加などを実現するためには、IT技術を活用した生産性向上も必要です。  国土交通省では、建設業における生産プロセスにICTなどのIT技術を活用する『i-Construction』という取り組みを行っています。ICTの導入により工期短縮・省人化を目指し、生産性向上につなげることを目的としています。  i-Constructionの拡大に向けた取り組みには以下が挙げられます。

  • 公共工事の3Dデータ活用のプラットフォームを整備

  • 人工知能・ロボット技術など最新技術の開発・導入を促進

  • 原材料の調達・部材の制作・運搬などを効率的に行うサプライチェーンマネジメントを導入

  • 国土交通省が助成や制度づくり、企業間連携をなどを支援

 IT化の実現に向けて、国土交通省による支援や制度なども確認しておきましょう。


3.デジタルツール・サービス活用で業務効率化

 現場監督の業務負担を軽減するためには、デジタルツールやシステムの活用も効果的です。

  • 工程管理を一元化できるクラウド型ツール

  • 社内や発注者と、図面や工程表、進捗状況など情報を共有できるチャットツール

  • 原価管理や会計、経営モニタリング機能が備わったクラウド型基幹システム

  • 勤怠管理・給与計算など労務管理専門のクラウド型ツール

  • 現場写真の整理・管理の代行サービス

 これらを活用することで、業務過多による長時間労働を防ぎ、労働環境の改善や生産性向上が可能になります。


現場写真業務から解放! 『カエレル』で業務効率化を!

 現場監督の業務負担を軽減するなら、現場写真整理サービス『カエレル』の導入がおすすめです。カエレルは、事務作業のなかでも「きつい」とされる工事写真整理をサポートするアウトソーシングサービス。写真整理に費やしていた時間をコア業務にあてられるため、全体の業務効率化や生産性向上も期待できます。


まとめ

 現場監督は、施工管理や作業中の安全確認、作業員へのフォローなど業務が多岐にわたるため、長時間労働につながりやすい環境にあります。  業務に対する体力・精神面の負担が大きく、「仕事がきつい」と悩む現場監督の声も多く聞かれます。現場監督の負担を和らげ、働きやすさを向上するには、労働環境の改善や業務効率化による生産性向上が欠かせません。  そのために、まずは日々の業務を効率化していきましょう。

 こちらの記事もご参照ください。

『現場監督の残業はどう減らす? 業務負担を軽減するために必要な施策とは』