【藤原のぼやき】#18 土砂災害について学ぶ

目次

1.「線状降水帯」とは

2.土砂災害について

 2.1.土砂災害とは何か

 2.2.日本で土砂災害が多い理由

3.斜面崩壊とは

 3.1.深層崩壊について

 3.2.森林の役割

4.脱炭素社会実現に向けた取り組みを紹介

5.透過型砂防堰堤と不透過型砂防堰堤

6.秋田県 鳥海ダム




「線状降水帯」とは

 オリンピック時は、高温が続いて大変だったが、その後は全国各地で線状降水帯の停滞が起き、大変な豪雨被害が発生している。

 

 「線状降水帯」は、その名の通り、線のようにできる雨雲のことだ。


実は「線状降水帯」には正式な定義はありません。一般的には、激しい雨を降らせる積乱雲が集まったもので、大きさは幅20~50km・長さ50~200km。数時間同じ場所にとどまる性質があるものが「線状降水帯」と呼ばれています。

引用:介護求人ナビ

『最近よく聞く「線状降水帯」とは?梅雨やゲリラ豪雨とはどう違うの?』

(https://www.kaigo-kyuujin.com/oyakudachi/topics/64086/)



 日本で「線状降水帯」という用語が頻繁に使われるようになったのは、2014年8月に起きた広島市の豪雨による土砂災害以降だそうだ。





土砂災害について

 7月3日の熱海土砂災害から、各地で何らかの災害が発生している。土石流、がけ崩れ、地すべりなどだ。



土砂災害とは何か

 では、そもそも土砂災害とは何だろうか。

 NPO法人土砂災害防止広報センターによると

自然災害の中でも、山やがけの土砂(土や砂、石などのこと)がくずれたり、くずれた土砂が雨水や川の水とまじって流れてきたりすることによって、家や道路や田畑が土砂でうまったり、人命がうばわれたりする災害を土砂災害とよんでいます。
土砂災害は、発生のしくみや土砂の動き方から、大きく「土石流(どせきりゅう)」「地すべり」「がけくずれ」の3つに分類することができます。土砂災害の多くは、大雨や雪どけ、火山の活動や地震などがきっかけで起こります。

引用:NPO法人土砂災害防止広報センター 防災学習お役立ちページ 土砂災害とは

『土砂(どしゃ)災害とは』(http://www.sabopc.or.jp/library/sediment_disaster/)



資料提供 NPO法人土砂災害防止広報センター




日本で土砂災害が多い理由

 

 日本は、世界的に見ても土砂災害の多い国で、1年に1000件ほどの土砂災害が発生しているそうだ。

 NPO法人土砂災害防止広報センターでは以下のように説明している。

日本に土砂災害が多いのは、日本列島の地形や地質・気象などの自然条件に大きな原因があります。また日本は山地が多く(国土の約6割)平地がせまいため、山の斜面(しゃめん)や谷の出口など、土砂災害の起こりやすい場所にもたくさんの人が住んでいて、それも土砂災害で大きな被害が出る原因となっています。
土砂災害を引き起こす大きな原因の1つは雨です。日本は世界の国々の中でも特に雨が多い国です。日本の年間平均雨量は約1700ミリ、世界の平均は約970ミリですから、その多さがわかります。

引用:NPO法人土砂災害防止広報センター 防災学習お役立ちページ 土砂災害とは 

『日本に土砂災害が多いわけ』(http://www.sabopc.or.jp/library/landslides_in_japan/)



『世界主要国の年間降水量』

資料提供 NPO法人土砂災害防止広報センター



 また、日本では梅雨や台風などの季節にまとまった雨が降るので、その時期は土砂災害が起こる可能性も高くなる。私の住んでいる土地もそうだが、雪が多い地域も危険らしい。


 まだ理由はある。

 NPO法人土砂災害防止広報センターによると

日本列島は、面積の約70パーセントが山や丘陵です。それも高くて険しい山が多いという特色があります。しかも日本の山の多くは、くずれやすい地質でできているため、川の水でけずられたり、雨や風でくずれたりしやすいのです。
山が高くてけわしいため、そこから流れてくる川はみな、こうばい(かたむき)のきつい急流です。よその国のおもな川と比べてみてください(グラフ)。日本の川は、川というより滝といったほうがいいくらいです。

引用:NPO法人土砂災害防止広報センター 防災学習お役立ちページ 土砂災害とは 

『日本に土砂災害が多いわけ』(http://www.sabopc.or.jp/library/landslides_in_japan/)




『日本と世界の主な川のこうばい(見やすくするため,河口からの距離にくらべ、こうばいを強調しています)』

資料提供 NPO法人土砂災害防止広報センター




斜面崩壊とは

 NPO法人土砂災害防止広報センターによると、斜面崩壊を以下のように説明している。

山の斜面が、さまざまな原因でもろくなり、くずれ落ちることを斜面(しゃめん)崩壊といいます。斜面崩壊のうち、山の表面をおおっている土壌(どじょう=土)の部分だけがくずれ落ちることを表層崩壊、土壌の下の、岩盤(がんばん)の部分までいっしょにくずれ落ちることを深層崩壊といいます。

引用:NPO法人土砂災害防止広報センター 防災学習お役立ちページ

『表層崩壊(ひょうそうほうかい)と深層崩壊(しんそうほうかい)』

(http://www.sabopc.or.jp/library/collapse/)





深層崩壊について

 深層崩壊について、NPO法人土砂災害防止広報センターによると以下のように記載がある。 

ふつう、山の表土(表面の土壌の層)は厚さが0.5~2メートルていどだと考えられています。ですから深層崩壊は、それより深いところから斜面がくずれる現象(げんしょう)ということになります。深層崩壊は表層崩壊に比べて、くずれる土砂の量がはるかに多いので、その土砂によって起きる土石流や河道閉塞(かどうへいそく)などの規模も大きくなり、被害も拡大します。深層崩壊を引き起こす原因の代表的なものは、大雨・雪どけ・地震です。岩盤のなかに小さな割れ目がたくさん入っているようなところに、大雨や雪どけで大量の水がしみこむと、水は割れ目にたまり、その圧力で岩盤がくずれると考えられています。またそういう場所に地震の強いゆれが加わると、岩盤がくずれ、深層崩壊が起きるわけです。
 最近の研究によって、地質や地形などから、深層崩壊の起きやすい場所というのがわかってきました。2010年(平成22年)には国土交通省から、深層崩壊の危険が大きい場所を示した全国の地図も発表されています。

引用:NPO法人土砂災害防止広報センター 防災学習お役立ちページ

『表層崩壊(ひょうそうほうかい)と深層崩壊(しんそうほうかい)』

(http://www.sabopc.or.jp/library/collapse/)





森林の役割

 NPO法人土砂災害防止広報センターによると、土砂災害において森林には以下のような役割があるらしい。

森林は「緑のダム」といわれることがあります。森林があるところは、腐葉土(ふようど=落ち葉が分解されることによってできる養分の多い土)などが積もって土壌が厚くなっているため、雨水や雪どけ水をスポンジのようにたくさんたくわえることができるからです。森林に降った雨水はゆっくりと地面にしみこみ、地下水の通り道を通って、やがて川へと集まります。一方、森林がなくなると、地表はかわいてかたくなり、雨は勢いよく地表を流れるようになって、土砂災害や洪水が起こりやすくなります。このように、森林には土砂災害を少なくする効果があるため、木がなくなって地面がむき出しになった山には、木を植えて土砂災害を防ぐ工事も行われます。(くわしくは「山腹工」を見てください)
しかし、それでは森林がある山は決してくずれないかというと、そうではありません。木は地面に根を張るので、木の根が杭(くい)のように地面の動きをおさえ、くずれを防ぐ力はあります。しかし、根の深さは深いものでも1メートルくらいですから、表層崩壊を防ぐ力はあっても、もっと深いところからくずれる深層崩壊には、ほとんど効果がないのです。

引用:NPO法人土砂災害防止広報センター 防災学習お役立ちページ

『表層崩壊(ひょうそうほうかい)と深層崩壊(しんそうほうかい)』

(http://www.sabopc.or.jp/library/collapse/)



資料提供 NPO法人土砂災害防止広報センター





脱炭素社会実現に向けた取り組みを紹介

 以前のブログで脱炭素社会実現に向けた話をしたと思うが、国としては森林の地球温暖化防止機能が最大限発揮されるよう、以下のことに取り組んでいるそうだ。


 森林・林業白書(平成20年)によると

 先に述べたように、京都議定書では、平成2年(1990年)以降に人為活動(「新規植林」・「再植林」・「森林経営」)が行われた森林の吸収量に限って温室効果ガスの削減目標の達成への算入が可能となっている。
しかし、我が国の森林は国土の約7割を占めており、植栽して新たな森林にできる土地(「新規植林」・「再植林」の対象地)はごくわずかしか存在しない。このため、我が国は、森林吸収量のほとんどを「森林経営」が行われている森林で確保する必要がある。「森林経営」の内容は各国の実情に応じて定めることとされており、我が国においては、育成林及び天然生林別に要件を定めている(図I-10)。

引用:林野庁 平成20年 森林・林業白書 

第1章低炭素社会を創る森林 第3節低炭素社会の実現に向けた取組

https://www.rinya.maff.go.jp/j/kikaku/hakusyo/20hakusho/pdf/z_1-3-1.pdf



資料提供:林野庁



資料提供:林野庁



資料提供:林野庁



 上記のような様々な事例があり、脱炭素社会に向けた取組はなされているが、依然地球温暖化が異常気象を起こしているように思う。




透過型砂防堰堤と不透過型砂防堰堤


資料提供:黒部河川事務所 よくわかる「砂防」ー 砂防堰堤の働き

https://www.hrr.mlit.go.jp/kurobe/jigyo/sabo/yoku/yoku_hat.html



 当社でも砂防堰堤を現在2箇所施工しており、災害防止に寄与できるものと思っている。

ちなみに、2箇所とも透過型である。今は透過型が主流のようである。


 余談だが、コンクリートより鉄鋼のほうが安くなるからかもしれない。土木業界にトヨタとかの自動車業界が参入してきたら、コンクリート側溝とかのコンクリート二次製品を、鉄鋼部品で作ってしまうかもしれない。それだけの技術は持っているだろう。軽い製品ができ、施工も容易になり、脱コンクリートによって脱炭素も進むかもしれない。これは私のちょっと大胆な仮説だが。





秋田県 鳥海ダム

 砂防堰堤とは別だが、私の住む秋田県では、成瀬ダムのほかに、鳥海ダムが施工中である。

 鳥海ダム工事事務所によると


鳥海ダムは、子吉川上流の由利本荘市鳥海町に建設中の、洪水調節、流水の正常な機能の維持、水道用水の供給、発電を目的とした多目的ダムです。

引用:鳥海ダム工事事務所 鳥海ダムの概要

http://www.thr.mlit.go.jp/chokai/hataraki/f_hataraki.html



 鳥海ダムは成瀬ダムと同じ台形CSGダムであり、現在は転流工の仮排水トンネル等を施工

中のようだ。




資料提供:鳥海ダム工事事務所 現場紹介インデックス

http://www.thr.mlit.go.jp/chokai/hataraki/genba/genba.html



 また、鳥海ダムの建設に伴い由利本荘市鳥海町百宅(ももやけ)地区が水没する。




 


そのため、百宅地区の「歴史・文化、民俗、生業」等の記録を後世に残すため、「百宅の記録」が作られた。読んでみたいと思う。



参考資料:鳥海ダム工事事務所 百宅の記録

https://www.thr.mlit.go.jp/chokai/momoyakenokiroku/momoyakenokiroku.html



 

 建設業は人間の生命、財産を守るための事業だが、その中には建設工事によって自分の生まれ住んだ土地を立ち退くことになった人たちがいることを忘れてはならない。

 

 本当に自然豊かなところだった。法体の滝は残るようだ。

 帰りに百宅そば購入してきた。









藤原 吉一 (ふじわらよしかず)1953年生まれ 秋田県出身 58歳の時に、転職を決意。どうせなら人生最後の会社は面白いところに行こうと。秋田を離れ、岩手の会社を受験。2社からは履歴書の「58歳」ということで断られ、小田島組を受験。社長の「この人は面白そうだから」という理由で、入社。入ってすぐに既存社員とぶつかり「前の会社ではこんなことやったらおかしい」とクレームを言うが、社長から「お前はその会社が嫌でうちに入ったんだろう。だったら、その会社のことを言うのはおかしいだろ」と言われ「確かに」とうなづいたというエピソードも。その後も、お客様を指さして社長からしこたま怒られたり、遠く沿岸の現場で同郷の社長と喧嘩したりと、破天荒な会社生活を送る。最後の仕事は、自分が東京の会社に就職したときにやった同じ仕事を、山梨で施工するというあり得ない偶然が。現在は、秋田からテレワークで、会社の施工管理の書類づくり。1歳の孫とともに、悠々自適な生活を送る好々爺。


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